2023/08/09 10:00
花を1つ1つ並べ、文字や数字を花で象ることを
ljsでは「ブリコラージュ」と呼んでいます。
フランス語のブリコラージュ(Bricolage)は
「寄せ集める」「繕う」などの意味を持つ言葉です。
なぜ、わざわざ名前をつけたのか。
花咲くキャンバスボードは
単なる誕生日の贈りものでなく
"ちいさな命"がある家庭にやってきたことを心から祝福するもの。
もっと「特別」で"記憶に残るプレゼント"にしたかったのです。
プリザーブドやドライの花をはじめ、葉、木の実
様々なものを素材として構成し文字や数字を象ることを
ただ"作業"にするのではなく、何か呼び名をつけることで
より愛情、愛着を持ってキャンバスボードの制作ができるのではと考えました。
何が起こるか分からない出産。
ljsのファウンダーでありデザイナーの私は
分娩時、危うくICU行きになるほどの出血過多となり
出産後はしばらく鉄剤投与を繰り返さなければならないほど、貧血に悩まされました。
分娩中も入院中も両手首は点滴され
抱っこすればするほど点滴のガーゼが出血で滲んでしまった覚えがあります。
4〜5m歩くだけで心臓がバクバクしてしまうほど酷い貧血のうえ、
とても大きな子だったため、お腹が空くのが早かったのか
1時間〜1時間半置きの授乳に加え、1日10回以上のオムツ替えや抱っこで
ほとんど眠れない毎日が続きました。
ようやくお世話に少しながら慣れてきた
生後30日目、新生児期が終わってすぐの頃、
今度は乳腺炎となり40℃近い高熱が1週間続きました。
今思い出せば、陣痛やお産の時と同様、産後はとても壮絶な日々でした。
母になって初めて
どれだけ子育てが偉大で大変なことか気づかされ、
「母」である方々を改めて尊敬しました。
(そして自分の母に、改めて感謝の気持ちでいっぱいになりました)
また、産まれてきた我が子がこんなにも可愛いとは思いませんでした。
どんなに泣いても、寝てくれなくても
こんなにも愛おしい。
そんな大切な子どもの出生情報を何か形にして残したい。
可愛い命名書を贈りたい。
けれど、もので溢れている今
一体どれがいいか分からない。選ぶ時間も余裕も無い。
子どもが眠ってくれたタイミングで
自分も眠れたらいいものの、なかなか眠れないもので。。
睡眠不足でぼーっとする頭でInstagramを見てみると
みんな同じようなものを持っている。。
よく見るものはシンプルで無機質で
ちょっとつまらないと感じてしまいました。
シンプルで無機質なものも大好きで、
自分の身の回りの物のほとんどがそうですが
子どもにはもっと華やかで目を惹くものを贈りたい、、
ただ、探しても探しても理想のものは見つかりませんでした。
それなら、子どもに対する愛情と
"好き"を存分に詰め込んだものをイチから作ろう。
そうして娘に贈るプレゼントとして
命名書をデザイン、制作したのが始まりでした。